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2026-08-08

土地の相場を無料で調べる方法3つ|国の実取引データの見方と市区町村別の坪単価

「うちの土地、いくらぐらいなんだろう」。売る予定がまだ固まっていない段階で不動産会社に査定を頼むのは気が引ける——そんなとき、実は土地の相場は無料で、それも国の公的データで調べられます。この記事では、無料で使える3つの調べ方と、それぞれの癖・注意点をまとめました。不動産のお仕事をされている方が、お客様への説明の裏付けに使える情報源としても書いています。

方法①:国の「実際に売れた価格」を見る(不動産情報ライブラリ)

いちばん確かな情報源は、国土交通省の不動産情報ライブラリです。実際に売買が成立した取引の価格・面積・時期が、地域ごとに公開されています。ポータルサイトの「売出価格(言い値)」ではなく、本当に売れた値段が見られるのが最大の価値です。

使い方は、サイトで都道府県→市区町村→期間を選ぶだけ。ただし癖もあります。出てくるのは1件1件の生データなので、「で、結局このあたりの相場はいくらなの?」を知るには自分で集計が必要です。取引ごとに面積も条件もバラバラなため、数件見ただけでは高いのか安いのか判断がつきにくい——ここが最初のつまずきどころです。

業種を問わないお知らせ

方法②:地価公示・地価調査(毎年の「基準点」)

ニュースで「今年の地価」が話題になるときの元データがこれです。国が毎年1月1日時点で全国の標準地を鑑定した価格(地価公示)と、都道府県が7月1日時点で調べる地価調査。定点観測なので年ごとの傾向をつかむのに向いています。

注意点は、あくまで「基準となる地点」の価格だということ。自分の土地のすぐ近くに標準地があるとは限らず、また鑑定価格なので、実際の取引価格とはズレることがあります。

方法③:ポータルサイトの売出価格

SUUMOやアットホームなどで近隣の売出中の土地を見る方法です。今まさに市場に出ている価格が分かる即時性が魅力ですが、売出価格は「売主の希望価格」であって、成約価格ではありません。強気の値付けのまま何ヶ月も売れ残っている物件も混ざるため、売出価格だけで相場観を作ると高めに誤解しがちです。方法①の「実際に売れた価格」と突き合わせて見るのがコツです。

🗾 3つを行き来せずに、まとめて見る方法

ここまでの方法は、それぞれ別のサイトを開いて条件を入れ直す必要があります。同じ国土交通省の取引データを、市区町村ごとの坪単価と前年比に集計したものを無料で公開しています。エリアを選ぶだけで、相場の水準と動きが一度に確認できます。登録は不要、全国どこでも無料で見られます。

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実家・相続した土地の相場を調べる場合

相場を調べたい土地が「いま住んでいる場所」ではなく、遠方の実家や相続した土地であるケースも多いはずです。この場合も手順は同じですが、いくつか固有の注意点があります。

  • 遠方でも調べ方は変わらない:住所さえ分かれば、方法①〜③はすべて自宅から調べられます。まず市区町村レベルの坪単価で水準をつかみ、実取引データでそのエリアの成約例を見る、の順番です
  • 相続「前」に相場を知っておく意味は大きい:おおよその資産価値が分かっていると、遺産分割の話し合いが具体的になり、相続税の納税資金の見通しも立ちます。逆に価値を知らないまま「とりあえず共有名義」にすると、後の売却で全員の同意が必要になり動けなくなりがちです
  • 調べてほしいのは価格だけではない:名義(登記)が誰になっているか、境界が確定しているか、接道しているか。この3点は価格以上に売れるかどうかを左右します。登記事項は法務局で誰でも取得でき、オンライン請求も可能です
  • 空き家つきの場合:建物に価値がなければ「古家付き土地」として土地値での売却が基本線になり、解体費(木造でおおむね百数十万円〜規模による)を織り込んで考えることになります

農地(田・畑)の価格を調べる場合——宅地の相場は使えません

相続した土地が農地(田・畑)だった、という場合は、ここまでの3つの方法だけでは足りません。農地は宅地とまったく別の値段の付き方をするためです。近所の宅地の坪単価を当てはめると、実態と大きくかけ離れます。

なぜ宅地の相場が当てはまらないのか

理由は3つあります。

  • 買える人が限られている:農地を農地のまま売買するには、農地法にもとづき農業委員会等の許可が必要です。原則として、買い手は農業を営む方に限られます。誰にでも売れる宅地とは、需要の広さがまったく違います
  • 「転用できるか」で価格が大きく変わる:農地を住宅地などに転用して売る場合は、別途許可が必要です(農地法第5条)。ただし市街化区域内の農地は、農業委員会への届出で足ります。許可が要るのか届出で済むのかで、売りやすさも価格も別物になります
  • 農地のままの価格は長期的に下がっている:全国農業会議所の調査では、純農業地域の農地価格は令和6年の調査時点で30年連続の下落となっています。宅地の相場が上がっていても、農地は別の動きをします

まず確認すべきは、価格より「区域」です

ご自身の農地が市街化区域にあるのか、市街化調整区域にあるのか。これを先に調べてください。市町村の都市計画課で確認でき、多くの自治体はWebの都市計画図でも公開しています。

市街化区域内であれば、転用は届出で済むため、宅地としての相場がある程度の目安になります。調整区域であれば転用の許可は簡単ではなく、農地としての価格で考えることになります。この一点で、その後の調べ方も売り方も変わります。

農地の価格そのものを調べる方法

  • 全国農業会議所「田畑売買価格等に関する調査結果」:全国の旧市町村ごとに、耕作目的・転用目的それぞれの田畑の売買価格をまとめた年刊の調査です。昭和31年から続いており、農地の価格を調べるうえで最も基本的な公的資料です
  • 市町村の農業委員会に聞く:地域の実際の取引水準や、買い手が付きやすい条件を把握しています。相談は無料です
  • 相続税の評価額:相続で取得した場合、相続税の評価額(倍率方式など)も水準を知る手がかりになります。ただし評価額と実際に売れる価格は別物です

なお、ここまで紹介した国の実取引データにも農地の取引は含まれますが、件数が少なく、条件のばらつきも大きいため、数件を見ただけで相場を判断するのは避けてください。

3つの方法の比較と、共通の手間

  • 実取引データ:最も確か。ただし生データで集計が必要
  • 地価公示:傾向をつかめる。ただし地点が限られる
  • 売出価格:即時性がある。ただし言い値

どの方法にも共通するのは、「調べる→比べる→まとめる」の手間が結構かかることです。また、どの数字を見るときも「いつ時点のデータか」を必ず確認してください。相場は動くので、1〜2年前の取引例だけで今の水準を判断すると、直近の上昇・下落を見落とします。特に方法①の集計は、1つのエリアで数十〜数百件の取引を整理することになります。年に1回の下調べなら手作業でも良いのですが、仕事で繰り返し使うなら自動化したい作業です。

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「うちの土地はいくらで売れる?」——概算の計算方法

相場を調べる目的の多くは、結局「自分の土地がいくらで売れるか」を知りたいからだと思います。ざっくりの概算なら、次の計算で出せます。

土地の概算価格 = エリアの坪単価(実取引の中央値)× 土地の坪数

たとえばエリアの坪単価が50万円で30坪の土地なら、50万円×30坪=1,500万円前後が出発点です。ただし実際の取引は同じエリアでも条件でかなり動くので、±15%程度のレンジ(この例なら約1,275万〜1,725万円)で捉えるのが現実的です。レンジを広げたり狭めたりする主な要因はこのあたりです。

  • 上振れ要因:角地・整形地(きれいな長方形)・前面道路が広い・駅や生活施設に近い
  • 下振れ要因:旗竿地や不整形・間口が狭い・接道条件が悪い(再建築に制限が出る場合は大きく下がります)・高低差や擁壁がある

もうひとつ大事なのは、この計算に使う坪単価は「実際に売れた価格」ベースにすることです。ポータルの売出価格で計算すると、概算そのものが高めに歪みます。方法①の実取引データ、または後述の集計済みツールの中央値を使ってください。なお、この概算はあくまでエリア水準×面積の目安で、建物の価値や解体費は別勘定です。実際に売るときの値付けは個別査定で詰めることになります。

「売れない土地」はなぜ売れないのか、どうするか

相場調べの裏には「売りに出しているのに売れない」「使っていない土地を手放したい」という悩みも多くあります。売れない理由は、突き詰めるとほぼ3つです。

  • ①価格が相場とズレている:一番多い理由です。売出価格が周辺の成約水準より高ければ、問い合わせ自体が来ません。実取引データと見比べて、乖離が大きいなら値下げの検討材料になります。逆に言えば、相場データは「いくらまでなら下げる意味があるか」の判断軸にもなります
  • ②そのエリアの需要が薄い:人口減少エリアや駅から遠い立地では、適正価格でも時間がかかります。この場合は買い手を「住む人」に限定せず、隣地の所有者への打診(隣地は相場より高くても買う理由があります)や、不動産会社の買取も選択肢です
  • ③土地の条件が難しい:再建築不可・未接道・共有名義・境界未確定など。ここは価格の問題ではないので、まず専門家に条件の解消(境界確定・持分整理)を相談するのが先です

持ち続ける間も固定資産税と管理の手間はかかり続けるので、「売る・貸す・活用する・隣地に打診する」を並行で検討するのが現実的です。相続した土地でどうしても引き取り手がない場合には、要件を満たせば国に引き渡す制度(相続土地国庫帰属制度)もありますが、負担金や要件があるため、これは最後の選択肢として専門家に相談してください。

集計済みで見るなら:地価ナビ(無料)

その「集計の手間」を仕組みにしたのが、当社の地価ナビです。国土交通省の実取引データを毎晩自動で取り込み、全国47都道府県・市区町村別の坪単価(中央値)・前年比・推移グラフまで集計済みの状態で見られます。2026年8月から、閲覧はすべて無料にしました。

  • 47都道府県の相場・推移・売り時/買い時の参考シグナル 見放題(全国の相場マップ=ヒートマップで色分け表示も)
  • 市区町村別の坪単価と前年比(例:東京都でも世田谷区と八王子市はまったく別の相場です)
  • 駅名から所在市区町村とエリア相場を逆引き(全国約9,200駅)
  • 不動産のお仕事の方向けには、お客様の名前入りで作れる商談用レポートも月3通まで無料

登録は1分・クレジットカード不要です。まずブラウザで触れるデモで雰囲気を見て、実データは無料登録からどうぞ。

よくある質問

Q. 坪単価と㎡単価はどう換算しますか?
1坪=約3.306㎡です。㎡単価×3.306=坪単価。㎡単価30万円なら坪単価は約99万円です。

Q. 実勢価格と公示地価は何が違いますか?
実勢価格は実際に売買が成立した価格、公示地価は国が毎年1月1日時点で標準地について鑑定した基準価格です。相場観をつかむには両方を見るのが確実です。

Q. 無料でどこまで調べられますか?
個々の取引価格も、基準地点の価格も、公的サイトで無料で見られます。集計済みの市区町村別坪単価を手早く見たい場合は地価ナビ(無料)をどうぞ。

Q. 相場と査定は何が違いますか?
相場はエリアの平均的な水準、査定は個別の土地の形状・接道・立地まで見た見積りです。相場は出発点であり、売買の場面では個別査定が必要です。

Q. 農地(田・畑)の価格はどうやって調べますか?
宅地の坪単価は当てはまりません。まず自分の農地が市街化区域か市街化調整区域かを、市町村の都市計画課で確認してください。市街化区域内なら転用は農業委員会への届出で足り、宅地の相場がある程度の目安になります。調整区域なら農地としての価格で考えます。価格そのものは、全国農業会議所が毎年公表している「田畑売買価格等に関する調査結果」が旧市町村ごとにまとまっています。

Q. 農地は誰にでも売れますか?
いいえ。農地を農地のまま売買するには農地法にもとづく農業委員会等の許可が必要で、原則として買い手は農業を営む方に限られます。住宅地などへ転用して売る場合は別途許可が必要ですが、市街化区域内であれば届出で足ります。この違いで売りやすさも価格も変わります。

Q. 30坪の土地だと、いくらぐらいで売れますか?
エリアの坪単価×30坪が出発点です。坪単価50万円のエリアなら1,500万円前後、±15%のレンジで約1,275万〜1,725万円が概算の目安になります。お住まいの市区町村の坪単価に置き換えて計算してください。

Q. 売りに出しても売れない場合はどうすればいいですか?
まず売出価格と周辺の成約水準の乖離を確認します。価格が原因でなければ、隣地所有者への打診・不動産会社の買取・賃貸などの活用を並行で検討します。再建築不可などの条件が理由なら、価格より先に条件の解消を専門家に相談してください。

2026年10月1日から、カスタマーハラスメント対策が事業主の義務になります。 労働者を1人でも雇っていれば対象で、中小企業の猶予期間はありません(改正労働施策総合推進法)。 方針の策定・周知、相談窓口の設置、対応記録の整備などが求められます。

何をすればいいか、5つの措置に整理しました →

調べた数字を物件紹介文に使うときは、書ける言葉と書けない言葉があります。「格安」「掘出」に根拠が要る理由と、公的データでの作り方にまとめました。

まとめ

土地の相場は、①国の実取引データ ②地価公示 ③売出価格の3つを組み合わせれば、無料で十分に調べられます。手間になるのは集計で、そこを仕組みで済ませたい方には集計済みの地価ナビ(無料)が近道です。いずれの数字も「エリアの水準」であって個別の土地の値段ではないので、実際に動くときは個別査定とセットでご判断ください。

出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ(不動産取引価格情報)/国土交通省 地価公示・都道府県地価調査。本記事は情報提供であり、不動産鑑定評価や投資勧誘ではありません。

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